黄色い線の内側

くまみと、毎日。

冬の足音

今朝、電車に乗ったら、

ほっぺたがジーン…となりました。

 

朝の気温もぐっと下がってきて、

冬の足音にワクワクが止まりません。

 

きっとすぐ息も白くなって

山も色づいて

落ち葉がサクサクになりますね。

 

夏の始まりも好きだけど

冬の入り口も大好きです。

 

イチョウも楽しみ。

昨年、イチョウが真っ盛りの時に

巣鴨カレーうどんを食べに行きました。

すごく並んだのですがイチョウがとても綺麗で足元にもイチョウの絨毯が敷き詰められてて

全く飽きなくて

寒い中待って食べたおうどんは暖かくて

とっっても美味しかった。

 

今年も行きたいな。

 

 

お腹空いちゃったな。

ふぅっ

月と六ペンス

稀代の名作であることは間違いなし
☆☆☆☆☆

 


******

 

原田マハさんの読む美術館シリーズが好きで、

何となく月と六ペンスも気になっていました。

 ゴーギャンをモデルにした(定かではないようですが)お話です。

 

主要人物であるストリックランドがあまりに酷い人だったので

読みはじめてすぐに嫌悪感に襲われました。

 

きっと(女性は特に)読者の誰もがそんな印象を持つはず…

 

でも、そう思っていた私は

この作品の中で描かれる、

一般的な酷くつまらない女の1人にすぎなかったのかもしれません。

 


家族を捨て、

愛を否定し、

友を切り捨て、

「絵を描く」ことに取り憑かれた男が行きついた先。

 

 

非人道的どころか


人間の本性も本能も抉り出して、
考えさせ、
苦悩させ、

 

そして終いに全てを昇華させる。

 

この本を閉じたとき

感嘆のため息を漏らさずにはいられませんでした。

 

 

この話において、愛や恋愛はメインテーマではありません。(人間の生と言う大きな括りではメインテーマと言えるけれど)

 

物語の前半で女性として持っていた情熱や愛情をズタズタにされました。

(私はごくありふれた女性なので、これはとても辛かった)

それでも最後には

人が長い歴史の中で育んできた愛の本質を垣間見れたような気がしてそれはほんの少し安心しました。

 

全体的に重苦しく感情の掻き乱される話ですが、

「僕」の若さ故の感情の高ぶりと、

他人ゆえのシニカルな視点のおかげで、

気持ちがキツくなりすぎずに読めました。

 

ふぅ。

 

黄色い線の内側

ゆたかさんに

エッセイを書くとしたら

タイトルは何がいいかな?

 

と聞いたら

 

黄色い線の内側だな!

 

と返事が返ってきました。

電車…?

 

ゆたかさんは黄色い線の外側には絶対に行かせてくれません。

危ないから。

 

黄色い線の内側は、安全な場所。

はみ出たときはひっぱって戻してくれる。

 

そんな思いを巡らせると

なんとなくロマンチックな気がしなくもないので、エッセイじゃないけれどタイトルにしてみた次第です。